保健師に興味のある、資格取得を悩んでいるみなさん。
・保健師ってどんな仕事をしているの?
・看護師と何が違うの?
・保健師の給料って実際どのくらい?
こんな疑問や不安を感じていませんか?
保健師は、地域や企業などで、予防的な関わりをします。看護師と比べると具体的な情報が分かりにくい職業でもあります。
私は看護師から保健師に転職しましたが、初めは行政ってどんな仕事をするのか不安もありました。仕事内容や給料の違いを実感することがたくさんあります。
この記事では、現役保健師の視点から、保健師の主な勤務先、仕事内容、そして気になる給料事情まで詳しく解説します。
保健師に興味がある方はこの記事を読めば、保健師の働き方がイメージしやすくなります。ぜひ最後まで読んで、あなたのキャリアの参考にしてください。
保健師とは?看護師との違い
実際に保健師と関わったことがありますか?病院受診したときに関わる看護師と違い、保健師の仕事はイメージしにくい人もいると思います。
保健師は行政や企業などで働く人が多いので実際に関わることは少ないかもしれません。
この記事を読み進めていくと、保健師とは何か、看護師との違いを具体的に理解していけます。
保健師とは
保健師と看護師の1番の違い、それは保健指導。
法律でも以下のように定義されています。
「保健師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。
保健師助産師看護師法 第二条
保健指導とは、健康に生活を送るための相談を受け、知識や情報を提供しアドバイスをすること。
・健康診断を受けた結果を元に、健康維持・改善のための方法をアドバイス
・1歳6か月児(3歳児)健康診査などの事業を実施、問診などで子育てのアドバイス
・精神的な不調に対する相談を受け、受診勧奨
【保健師と看護師の違い】対象者の違い・資格・働き方
看護師は次の通りに定義されています。
「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話または診療の補助をおこなうことを業とする者をいう。
保健師助産師看護師法 第五条
対象者の違い
・看護師→基本的に自らの意思で病院を受診した人
・保健師→全ての地域住民や職員、個人だけでなく集団全体
保健師は妊婦から、子ども、高齢者まで幅広い方々を対象としています。
資格
看護師→看護師免許が必要
保健師→看護師免許、保健師免許が必要
保健師の資格取得についてはこちらを参照してくださいね。

保健師の働く場所とは?
保健師の働く場所は、県や市町村などの行政、または企業が多いです。
行政保健師の働き方
行政保健師とは、自治体(市町村や都道府県)で働く保健師のこと。地域住民の健康を目的として働きます。
勤務先と業務内容
・母子保健、成人保健、精神保健、感染症などの部署に配属
・都道府県になると、より広域的な健康施策の企画や運営が増加
・3〜5年毎に部署異動があり、都道府県では異動範囲も広く
・市町村から県、国へと出向していく方も
勤務形態
・基本的に日勤のみ:夜勤やシフト勤務はない、会議・地域の事業などで夜間・土日出勤、災害時は派遣あり
・公務員として雇用:正職員か会計年度任用職員として勤務
産業保健師の働き方
働く人の健康管理や労働環境の改善を目的として、企業に勤務する保健師。従業員の健康管理をおこなう仕事。
勤務先と業務内容
主に大企業に配置されます。
産業医は労働安全衛生法で、選任義務が明確にされています。一方で産業保健師の配置に法的根拠なく、産業医の補助として配置されるのが一般的。
従業員数 | 産業医 |
---|---|
50人未満 | 義務なし(努力義務) |
50人以上 | 1名の選任が必要 |
1000人以上or有害業務500人以上 | 専属の産業医1名の選任が必要 |
保健師の仕事内容を詳しく解説
行政保健師の仕事内容
✅ 健康相談・アドバイス
→ 地域の人の身体やこころの健康相談にのり、アドバイスや情報を伝えます。
✅ 健康診断
→ 健康診断の事業計画、実施をします。
✅ 健康教育
→ 食生活のアドバイスや、健康について学べる教室を開きます。
✅ 母子保健
→ 妊婦さんや赤ちゃんの健康チェックや、子育ての相談にのります。
✅ 介護予防
→ 高齢の方が元気に過ごせるように、教室を開いたり相談を受けます。
✅ 地域の健康調査
→ 地域にどんな健康の問題があるかを調べて、対策を考えます。
✅ 感染症対策
→ 各種感染症対策、予防接種や性病の検査などを実施します。
正職員と会計年度任用職員
会計年度任用職員とは非正規の公務員のこと。
1会計年度(4月1日〜3月31日まで)を任期として働きます。
会計年度任用職員について詳しく知りたい方、こちらも見てください

産業保健師の仕事内容
企業内で従業員の健康管理を行う専門職
✅ 健康診断のサポート
→ 健康診断をすすめたり、再検査が必要な人に声かけします。
✅ 健康相談・アドバイス
→ 体や生活のことを相談できる、身近な相談役です。
✅ こころのケア(メンタルヘルス)
→ ストレスチェックや、気になる人のフォローも。
✅ 働く環境をよくする
→ 仕事のしすぎや環境のチェックをして、改善を提案します。
保健師の給料はいくら?職場ごとの違い
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、保健師の平均年収は 4,510,500円 。
- 平均月給:312,900円
- 平均賞与:755,700円
- 平均年齢:38.6歳
- 平均勤続年数:6.5年
- 平均残業時間:月5時間。
保健師への転職
まずは転職サイトに登録して、保健師の仕事を見てみませんか?
他にも都道府県の看護協会、ハローワークで確認してみましょう。
保健師への転職におすすめの転職サイト3選
アポプラス保健師
保健師転職といえば、アポプラス保健師。
求人票では、仕事内容とおすすめポイントが記載され、自分の価値観にあうのか確認することができます。
また、求人票ではわからない職場の「雰囲気・働きやすさ」について、無料で問い合わせが可能。
ナース専科
看護師転職サイトでも保健師求人はあります。
ナース専科では「自治体保健師になるための就活ページ」が準備されています。
自治体保健師について、就活のリアル体験談など、気になる情報満載。
ナースジョブ
ナースジョブはLINEでの問い合わせが可能。休憩時間など、空いた時間にやり取りができますよ。

会計年度任用職員に転職する方法
会計年度任用職員の求人は、自治体のホームページやハローワークに掲載されています。
「〇〇市(県) 会計年度任用職員」で検索してみましょう。
✔会計年度任用職員の求人のチェックポイントはこちら
・任用期間⋯基本的に3月末までの一会計年度の任用。産休代替なのか、更新があるのか
・仕事内容⋯所属部署によって、仕事内容は全く異なります。会計年度任用職員は基本的に異動がない
ことが多いです。求人はどの部署からか、仕事内容について確認
保健師の転職を成功させるポイント
まずは自分の働き方、仕事やプラーベートとの比率など、自分の価値観を考えてみましょう。
転職サイトを活用して、理想の働き方に合う仕事がなにか見てみることが重要なポイント。
まとめ|保健師として自分にあった働き方を見つけよう
今回は、保健師と看護師の違い、保健師の仕事内容について詳しく解説しました。予防医療や地域の健康維持・改善に興味がある方、保健師を候補の一つに加えてみませんか?
保健師の働く場所は行政や企業が多い
仕事内容は「予防・健康管理」がメイン
看護師との違いは、「治療」ではなく「予防」が中心
保健師として働くには、自分に合った職場を選ぶことが大切です。
まずはどのような職場があるのか、知ることから始めましょう。
もし「もっと良い条件の職場で働きたい」「保健師としてキャリアアップしたい」と考えているなら、まずは転職サイトを活用して求人情報をチェックしてみましょう!